茅ヶ崎でも下水処理場で放射線検出
下水処理場での放射線検出問題
6月15日9時頃、KNさんから下水処理場(注a)の見学のお誘いをい
ただきました。10時からというので下調べの余裕もなく下水処理場に
行ってみると、HNさんとTYさんもお見えで、4人で見学しました。
かねてより浄水場のプールの土砂から放射線が検出されたということ
は、水に溶けやすいセシウムがコロイド状の土砂に吸着されて流れ、流
れが止まったプールで沈着したとして理解していました。しかし、下水処
理場は私たちが使用した水しか流れ着かないところですので、放射線が
検出されたということについて、いくらか疑念を持っていました。しかし、
今回の見学で得心しました。
(焼却炉と煙突)
1) 下水の中の有機物処理
1日当り40万トンの下水中の有機物は、沢山の水槽の中でエアレーショ
ン(ブクブク通気)の過程で、活性汚泥中のバクテリアによって分解され、
綿状の固形物(浮遊)となってからろ別(濾し分け)される(汚泥)。表面積
の多いこの綿状物質にセシウムなど放射性物質は吸着されやすいと思わ
れる(第1段階目の濃縮)。
2) 焼却処理
下水処理場の最終過程で、ろ別された汚泥は焼却され(注b)淡褐色の
灰となる。1日当り12~13トン。ここで放射性物質の著しい濃縮が行わ
れたと思われる(第2段階目)。全工程で、液体から固体への状態変化で
はあるが、約3万倍に濃縮されたことになる。
(焼却灰の一時保管場所)
3) 焼却灰の保管
焼却灰からの放射線は約440ベクレル/㎏で、セメントの規格の100
ベクレル/㎏以上であるためにセメントの材料にできない。5月20日から
の367袋(357トン)が、海側敷地(キャンプ場松林沿い)に並べられてい
た。全体がブルーシートに覆われているがあくまで臨時、処理法の指示を
待っている状態(注c)。私たちの見ている前で、クレーン付きのトラックが
来て袋詰め焼却灰を荷降ろしていた。
4) 焼却灰保管場所での放射能(ガンマ線)測定
焼却灰保管場所で質問中に、同行の係りの一人が放射線測定器を取り
に行ってきて、放射線量を実測することができた。並べられた焼却灰の袋か
ら13メートルぐらい離れたところでは、0.06マイクロシーベ ルト、50センチ
に近付いたところでは0.43マイクロシーベルトでした(注d)。
総じて見学係(注e)の説明は好意的でした。焼却灰を取り扱っている
作業員はマスクをし、防護服を着けていましたし、線量計も持っていると
のこと。このようなところで働いていることを見てもらいたかったように思わ
れました。別れ際に「東電のように後になって被曝オーバーだった」とな
らないように言い残してきました。
それにしても下水処理場の焼却灰の放射線問題は東北、関東全域に
広がってきていて、原発事故の重大さを物語っています。この実情を広く
知らせることが大切だと思います。
【以上、さよなら原発★ちがさき EK記】
(注a)相模川流域下水道左岸処理場(柳島管理センター)
(注b)焼却された煙は、バグフィルターで99.9%カットされるので放射性
物質は(環境中には)出ていないと思われる…《この部分はMM市議のブロ
グから一部引用》
(注c)「汚泥の取扱いの基準、安全な処理方法」「セメントの原料などに
再利用するための方策」などについては、県と県内全33市町村長から国に
要望がだされています…《この部分はKK県議のブログから一部引用》
(注d)焼却灰の近くによると0.51マイクログレイですが、ちょっと離れると
環境放射能と同じ値0.06マイクログレイでした…《同MM市議ブログ》
(注e)県職員(維持計画課)2名、および現地管理事務所所長の計3名の
皆さまにお世話になりました、有難うございました。
【注は、MO記】
6月15日9時頃、KNさんから下水処理場(注a)の見学のお誘いをい
ただきました。10時からというので下調べの余裕もなく下水処理場に
行ってみると、HNさんとTYさんもお見えで、4人で見学しました。
かねてより浄水場のプールの土砂から放射線が検出されたということ
は、水に溶けやすいセシウムがコロイド状の土砂に吸着されて流れ、流
れが止まったプールで沈着したとして理解していました。しかし、下水処
理場は私たちが使用した水しか流れ着かないところですので、放射線が
検出されたということについて、いくらか疑念を持っていました。しかし、
今回の見学で得心しました。
(焼却炉と煙突)
1) 下水の中の有機物処理
1日当り40万トンの下水中の有機物は、沢山の水槽の中でエアレーショ
ン(ブクブク通気)の過程で、活性汚泥中のバクテリアによって分解され、
綿状の固形物(浮遊)となってからろ別(濾し分け)される(汚泥)。表面積
の多いこの綿状物質にセシウムなど放射性物質は吸着されやすいと思わ
れる(第1段階目の濃縮)。
2) 焼却処理
下水処理場の最終過程で、ろ別された汚泥は焼却され(注b)淡褐色の
灰となる。1日当り12~13トン。ここで放射性物質の著しい濃縮が行わ
れたと思われる(第2段階目)。全工程で、液体から固体への状態変化で
はあるが、約3万倍に濃縮されたことになる。
(焼却灰の一時保管場所)
3) 焼却灰の保管
焼却灰からの放射線は約440ベクレル/㎏で、セメントの規格の100
ベクレル/㎏以上であるためにセメントの材料にできない。5月20日から
の367袋(357トン)が、海側敷地(キャンプ場松林沿い)に並べられてい
た。全体がブルーシートに覆われているがあくまで臨時、処理法の指示を
待っている状態(注c)。私たちの見ている前で、クレーン付きのトラックが
来て袋詰め焼却灰を荷降ろしていた。
4) 焼却灰保管場所での放射能(ガンマ線)測定
焼却灰保管場所で質問中に、同行の係りの一人が放射線測定器を取り
に行ってきて、放射線量を実測することができた。並べられた焼却灰の袋か
ら13メートルぐらい離れたところでは、0.06マイクロシーベ ルト、50センチ
に近付いたところでは0.43マイクロシーベルトでした(注d)。
総じて見学係(注e)の説明は好意的でした。焼却灰を取り扱っている
作業員はマスクをし、防護服を着けていましたし、線量計も持っていると
のこと。このようなところで働いていることを見てもらいたかったように思わ
れました。別れ際に「東電のように後になって被曝オーバーだった」とな
らないように言い残してきました。
それにしても下水処理場の焼却灰の放射線問題は東北、関東全域に
広がってきていて、原発事故の重大さを物語っています。この実情を広く
知らせることが大切だと思います。
【以上、さよなら原発★ちがさき EK記】
(注a)相模川流域下水道左岸処理場(柳島管理センター)
(注b)焼却された煙は、バグフィルターで99.9%カットされるので放射性
物質は(環境中には)出ていないと思われる…《この部分はMM市議のブロ
グから一部引用》
(注c)「汚泥の取扱いの基準、安全な処理方法」「セメントの原料などに
再利用するための方策」などについては、県と県内全33市町村長から国に
要望がだされています…《この部分はKK県議のブログから一部引用》
(注d)焼却灰の近くによると0.51マイクログレイですが、ちょっと離れると
環境放射能と同じ値0.06マイクログレイでした…《同MM市議ブログ》
(注e)県職員(維持計画課)2名、および現地管理事務所所長の計3名の
皆さまにお世話になりました、有難うございました。
【注は、MO記】
by nonukes-1104
| 2011-06-24 13:14
| 福島事故現状