石棺
…春まだ浅いふくしまの海辺
恐山の荒涼たる景色の地平を遥かにこえて
ヒロシマ・ナガサキの惨劇につらなるところ
人々は涙ながらに
はてしなく臨界を欲望する原子炉と
人間の倨傲をともに封印しようとするのだ
腐蝕する木棺ではなく 石棺の中に
けっして腐蝕することのない石棺の中に
これは、2011年12月24日東京新聞夕刊の「詩歌への招待」に掲載された、
詩人の斎藤紘二(さいとうひろじ)さんの石棺(せっかん)と題した
詩の一部です。
全文は下の画像をご覧ください。
(クリックすると読み易いサイズに画像が拡大します
難しい漢字にはルビもふってあります)
─ 12月27日追記─
難しい言葉に説明を加えました。
第1パラグラフ 仮構⇒無いことを仮に有るとすること。
第2パラグラフ クライシス(Crisis)⇒危機。
第3パラグラフ 仮象⇒かりの姿。主観的幻像だけがあって、客観
的実在性のないもの。
第4パラグラフ 倨傲⇒おごりたかぶること。傲慢(ごうまん)。
(チェルノブイリの石棺
老朽化も著しく、放射性物質の閉じ込め機能も万全
とは言い難いとされます)
by nonukes-1104
| 2011-12-25 18:33
| 参考文献・映画等